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丹野まさよしとがんばり隊

丹野まさよしとがんばり隊

障がい者運賃の無料化を

大項目:2「名取市公共交通について」

丹野:次に、「名取市公共交通について」伺います。
まず、1点目は「東日本大震災の影響による、運行計画への影響をどのように捉えているのか」について伺います。

市長:なとりん号の東日本大震災による影響といたしましては、現在、閖上地区、下増田地区の被災地内におきまして、宮農線では美田園東から名取駅まで、北釜線では辻北から名取駅まで、閖上関の下線では美田園駅から名取エリアまでの折り返し運転を行っています。
 これらの各路線は、美田園に建設されました仮設住宅からもバス停が近いことから、この方々の交通手段の確保が図られているものと捉えております。
 また、運行区間の変更等により、現契約の中で機材確保や運行体制等により、運行路線等の変更が可能なものについてバス事業者と協議し、植松入生、愛島東部の仮設住宅等からの利用を考慮した、路線の新設やダイヤ改正に努めているところです。
 今後の運行計画といたしましては、各仮設住宅における居住状況、市内各地域における振興住宅団地等への入居状況、閖上地区等の復興状況を見据えながら現状での利用状況等を勘案し、計画を策定してまいりたいと考えております。

丹野:市長から震災後の新規路線等のご説明をいただきましたが、もともと
市では、現行のなとりん号の委託契約が平成24年度末までとなっていることから、平成25年度以降の運行計画等については、これまでの運行実績を踏まえて平成23年度から新たに検討したいというのが市長のこれまでの答弁でありました。そこに、東日本大震災という予期せぬ事態が発生したため、さらなる課題を抱えての運行計画の見直しということになったんだと思いますが、
当然のことながら、被災後の市民の生活状況を十分に把握しながら検討作業に取組む必要がある。
特に、震災により仮設住宅や民間借り上げ住宅で生活する人々にとって、公共交通の果たすべき役割は一層高まっているが、それらの方々や利用者の意見要望は捉えているのかお伺いを致します。

市長:現状について、担当をして答弁を致させます。

防災安全課長:震災に対応しなければならず、利用者の意見やアンケートまで実施していません。ただ、今後の運行計画また、バスの検証という視点からも今後取組んでいきたいと考えています。

丹野:課長確認しますが、検討作業には着手していないということですか。震災後の新規路線を導入しましたよね。その際には、公共交通アドバイサー等の意見を入れながら決めたのではないのですか。

防災安全課長:今回、震災以降に植松入生の新規路線と愛島東部の増便については、仮設住宅の市民の方々の意見や交通アドバイサーの意見をいただいています。25年度以降の全体計画の見直しという部分では、そこまで至っていないということであります。すべてが検討していないということではありませんのでご理解をお願いします。

丹野:分かりました。これからだということですよね。25年度以降の運行計画については、これから本腰を入れて検討していくということですよね。
そこで、2点目を伺います。
2点目は、2点目は「名取市公共交通における障がい者運賃を無料にすべきについて」について伺います。

市長:なとりん号における障がい者の運賃につきましては、「身体障害者手帳」、「療育手帳」及び「精神障害者保健福祉手帳」の交付を受けている方は、この手帳をバス乗務員に提示していただくことにより、幹線路線では通常運賃の5割引き(定期券運賃では3割引き)、生活路線では1乗車一律100円となっております。
 障がい者の運賃を無料とすべきとのことでありますが、他の公共交通機関との兼ね合いや、名取市以外からの障がい者の方が利用する場合の取扱い、また、他市における名取市民の障がい者の方が利用した場合の対応状況について、研究が必要であると思慮されますので、今後の検討課題とさせていただきたいと考えますのでご理解をお願いします。

丹野:市長から検討していくというご答弁でありますが、障がい者運賃の無料化については、これまでこの議場で取り上げられてきました。平成19年には、「障がい者運賃を無料に。また、介護者運賃を半額に。」という陳情も出されています。
いま、市長のほうからご発言がありましたが、公共交通が名取市内で完結しないということであります。確かにその通りなんですね。そこが難しいところ。
そこで、県内の公営バスにおける(障がい者運賃の)現状を見てみますと、
仙台市は、ふれあい乗車券を発行してもらうと無料。いわゆる申請主義によって障害がい者の方は無料。
岩沼市、白石市、登米市の3市は、手帳所持者は無料。
町村でも、松島町、利府町、大和町、大郷町、富谷町、美里町、大衡村の6町1村が手帳所持者は無料。このうち、利府町、富谷町、大衡村は介護者一人まで無料。
そして、先程紹介した亘理町は、3月まですべての運賃を無料。としています。
一方、名取市は、幹線路線(距離により100円から450円区間)では、手帳所持者と介護者一人が半額。生活路線は、100円であります。
市長は、これまで公共交通計画においては「市民の動向ニーズと市の財政負担等総合的に検討し、運行方針を定めいく」と答弁していますが、「仮に手帳所持者を無料にするとすれば、市の財政負担はどれほどになると見込んでいるのか。お伺いを致します。

防災安全課長:障がい者の割引になる路線というのが限定されておりまして、全路線の障がい者利用状況を把握しておりませんので、その算定については現在のところしておりません。

丹野:それでは担当課は、「市民動向のニーズと財政負担を総合的に検討する」にはどうするんですか。把握していないんですか。
しかし、想定はできるのではないですか。平成22年度決算の市政の成果によると、
名取市内の手帳所持者:3,749人です。そして、障害者の方々の障害者の・福祉タクシー交付人数:464名(12%)ですね。福祉バス乗車券交付枚数:228人(6%)、名取ん号乗車券交付人数:43人(1%)。
例えば、平成22年度の実態に準じて考えれば、仮に市内の手帳所持者の15%の方に、仙台市のような「ふれ合い乗車券(証)」を発行しても、交付人数は562人程度ではないか。その人数を基準にして考えれば数字が出てくるのではないですか。
例えば、障がい者の方が、100円の幹線路線と生活路線を利用すると、200円×往復で一日当たり400円。月25日として、1万円。単純な計算です。
1万円×申請予想人数(560~600人程度)と見込めるのではないですか。さらに、手帳所持者が無料となれば、福祉バス・名取ン号回数乗車券、(@3,000×271人(H22 実績)813,000円)は削減されるわけだから、その差額は500万円前後ではないですか。そういう見込みというのは検討しないのですか。

防災安全課長:確かに詳細に検討していないのは事実でございます。ただ、なとりン号の場合、欠損補助という形で、市が定めた利用料に達しない場合に、その分を負担するという形を取っておりますので、そういったものも総合的に検討していく必要があると捉えております。

丹野:それでは、是非ご検討をなさっていただきたいということを申しあげておきたいと思いますが、公共交通における障がい者運賃の無料化は、19年度の陳情にも出ておりますけれども、障がい者の就労支援と社会参加の機会を与えることになる。先程ご紹介しましたが、仙台市は無料、岩沼市は無料。
しかし、名取市は有料。障がい者の方は、この地域の違いで苦労しておられる。という話を伺います。バスに乗車したけれども、うまく説明できない方もいる。また、岩沼市では岩沼高等学園の在校生だけでなく、卒業した後も(無料パスを)返さなくてもいいということになっいて、引き続き、市外の障がい者でも、名取市の障がい者の方でも、無料で岩沼市のiバスが利用できる。
障がい者にとって、この格差は大きい。社会参加をしていく、就労支援をしていくという場合にこの格差は非常に大きいと感じております。

例えば、岩沼市を例にとると、運行している車は6台です。(中型2台・小型4台)の車両を使い、7路線で運行。年間15万人以上の乗客があり、1便当たりの平均乗車数は7・0人(平成22年度)であります。
私は、名取市のバスの利用実態にも格差が表れているのではないかと考えていますが、改めて名取市の実態をご紹介ください。

防災安全課長:障がい者割引路線の分しか数値的なものは把握しておりませんけれども・・
(市のバスの実態だよの声あり)
議長:丹野議員しばらくお待ちください。暫時休憩します。
(15分間休憩)
議長:再開します。答弁、防災安全課長。

防災安全課長:大変失礼いたしました。現在運行しているのが、幹線路線でございますが、小型バス2台、中型バス4台で、8路線、利用者が(平成22年度)19万960人です。次に生活路線でございますが、10人乗りバス2台、小型バス1台、6路線、2万257人です。
1便当たりの乗車数はカウントしておりません。まちなか循環線は1日当たりの乗車が77人。県立がんセンター線は104・4人、名取が丘愛島線は281・2人、高舘線53・7人。上余田線8・7人、宮農線9人、北釜線14・4人、北釜美田園駅線0・1人これは、幹線路線の1日当たりの平均乗車数でございます。生活路線ですが、北目上原線21・4人、相互台線15・9人、館腰・名取駅線6・1人、牛野名取駅線2・9人、閖上・杜関の下線10人、下増田選2・4人でございます。

丹野:詳しくご説明をいただきありがとうございました。しかし、1日当たりの乗車数ということですと他市との比較検討ができないんですよね。それは、結構でございますので、今後、公共交通計画を策定する際には、これは基礎データーの資料ですから1便当たりの平均乗客数というのを抑えていただくことが大切だと考えております。
 名取市は、これまで独自の福祉政策を取ってきて県内でも高い評価を得てきた。障がいを持っている方々、高齢者の方々、あるいは子育てのお母さん方、こども達、そういった自分たちの声がなかなか社会に届きづらい方々の目線に立って街を作り上げてきた。そのことが今になってみると私たち健常者にとっても住みよい街ができてきているのではないだろうかと思っています。
 前回も申し上げましたけれども、今回の復旧・復興に際して、是非ともそういった方々の目線から街づくりをお願いをしたい。そういった方々の目線から新たな公共交通計画の有り様というものを模索をしていただきたいということを強く思う訳であります。
最後に、市長にお伺いしますが、これから25年度以降ということの話になりますけれども、23年度から見直しをしていくこの計画の中で、是非ともこの「障がい者の方々の運賃を無料にする」ということを、財政的な検討も含めたうえで、話し合いのテーブルに乗せていただきたいと思いますが、そのことだけお伺いをして終わりたいと思います。

市長:議員からいろいろ提案をいただきました点も含めて、今後の検討課題にさせていただきたいと存じます。ありがとうございました。




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